SES契約の概要や特徴について
働き方の多様化と共に様々な契約形態が結ばれており、SES契約もそのうちの一つです。SES契約とはシステムエンジニアリングサービスの略式で、ベンダーがクライアントとSES契約を結び、エンジニアを企業へ出向させて技術支援を行います。
SES契約は準委任契約にあたり、エンジニアを雇用する時間に対して報酬が支払われる契約方法です。あくまで業務時間に対しての報酬で、成果物への責任は一切負うことはありません。そのため、契約期間内に携わっていた成果物が完成しなくても、報酬は支払われます。
SES契約の報酬は月単位の場合が多く、単価はエンジニアの経験や経歴を考慮して決められるのが一般的です。契約後、アサインされたエンジニアはクライアント先へ常駐し勤務しますが、勤怠管理や仕事上の指示はすべてベンダーが行います。
SES契約と混同されやすいのが、請負契約と派遣契約です。SES契約と請負契約の業務はどちらもベンダーから指示されますが、一番の違いは報酬が何に対して支払われるかと言えます。業務時間に報酬が支払われるSES契約に対し、請負契約は成果物を完成させることで報酬が支払われるのです。そのため、請負契約には成果物に対する責任が生じます。
SES契約と派遣契約の違いは、指示や管理をどこがするかです。業務に対して報酬が支払われ、成果物に対して責任を問われない部分は変わりません。しかし、SES契約の業務はベンダーから指示が出される一方、派遣契約の業務はクライアントから指示が出されます。こうした違いも含め、「SESエンジニア研究室」というサイトでSES契約についてよく把握しておくと良いでしょう。